記憶のカナタ

アニメやゲームのことを書きます

穢翼のユースティア 感想

前々から考えていたエロゲ感想ブログですが、やっと重い腰が上がってこうして記事を書いています。ガッツリ書こうと思わずにとりあえず簡単に書いてみます。読みづらい点もあると思いますがよろしくおねがいします。

 

 

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今回プレーしたのはオーガスト穢翼のユースティアです。オーガストの異色作、シナリオの良いゲームと名高い作品です。

 不条理に溢れた世界でキャラクターたちがどう生きていくのか、それぞれの答えを出す物語。

 

 

プロローグ

ティアとの出会いの話

かなり秀逸なプロローグだったと思います。プロローグが終わった頃にはこの作品の世界に飲み込まれていました。キャラや舞台の説明やシナリオの伏線の貼り方、ティアの蘇生からOPに行く流れすべて良かったです。個人的に序盤に設定の説明が長いとだれてしまうのでそこが簡潔だったのが一番良かったです。

OPですが本当にすき。神曲過ぎます。毎回プレーする前にOP見てからプレーしていました。ビジュアル的にコレットが一番好きで祈りを捧げてるところを何回も見ていました。エリスが髪をファサァってやってるところもすき

 

 

フィオネ

黒羽を討伐する話

治癒院の真相が明らかになります。家族愛のシナリオに弱いのでクーガーのラストのシーンでは泣きました。フィオネは自分が信じて行動していたことは殺人だったと考え羽狩りを辞めます。が、ルートに入らないと少しギスギスした関係のまま進んでいきます。心が痛い。真面目な性格のキャラなので頭を撫でられたときに照れているシーンが可愛かったです。

 

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エリス√

腐蝕金鎖と風錆の争いの話

エリスとカイムの馴れ初めが明らかになります。大崩落の際のアイムの「立派な人間になれ」というセリフに囚われ、代わりにエリスにそれを課せようとしていた、人間として扱ってると言い聞かせながら自分のものとして扱っていた。という構図には鳥肌が立ちました。もう良い関係で関わることはないだろうと思っていたフィオネに助けられたのもすごい感動しました。このルートはティアルートのラストにも大きく関わってきます。カイムにとってエリスはかなり大きい存在だったと思います。

 

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コレット√ ラヴィ√

 都市の不条理に立ち向かう話

聖女の存在する意味、都市の秘密が明らかになります。聖女の存在は最初から違和感がありました。祈りを捧げることを怠ったら崩壊が起こり処刑されてしまうのに、先代が30代弱も祈りを怠ったことが引っかかっていました。あとはメルトの死がかなりあっさりしていてびっくりしました。多分これはみんな感じるんじゃないかな。実は生きてるんじゃないかと思うレベルでした。

前述の通りコレットはひと目見たときに一番ピンときたキャラでした。銀髪最高。チェスを通してコミュニケーションを取っていく展開は「のーぶる☆わーくす」の静流ルートを思い出しました。コレットのシーンですが、ついさっきまで聖女だった彼女とするので背徳感があってかなり良かったです。他ルートと違いコレットが好意に気づくシーンが細かく描写されています。こういうシーンはエロゲをやってて一番好きなシーンです。

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 ラヴィが料理を運んでくるシーンで泣きました。大聖堂で冷めた料理しか食べられなかったり肉類を食べられなかったりしたコレットが温かい場所に来れたんだなって思うと涙が止まりませんでした。よくある演出ではありますがやっぱり良い物は良いです。

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リシア√

 ギルバルトを討つ話

ギルバルトの目的、ルキウスの秘密が明らかになります。ルキウスに関してですがネヴィル卿の部屋の絵を見たときに何となくそうなんだろうなとは思っていました。ガウやリシアがルキウスに注意しろと言っていたのでこのあとに敵対するこのになるとしたら嫌だなと感じていました。あとリシアがルキウスにした質問「1を捨てて9を救えるならどうするか」これは確実に後々関わってくるなと思っていました。

リシアは全キャラの中で一番成長したキャラだと思います。最初は裸を見られても何も感じていなかったけれど、後々見られて恥ずかしがってるリシアめちゃくちゃ可愛かったです。ヴァリアスや召使いを困らせてばかりでしたが、カイムと関わる事により強い意志を持った国王になっていきます。「好きで王女に生まれたわけではない」と叫んでいるシーンでまず泣きました。カイムにリシアの代わりになる者は居ないと言われ国王になることを誓います。武力蜂起の戦況が悪くなった際にヴァリアスを説得するシーンでは本当に強くなったなと感じました。

 あとはやはり載冠式のシーンですね。確実に泣かせにきています。国王として在るために娘への愛を捨てた父親。成長した後に父親の愛を感じたリシア。本当に良かった。

カイムはリシアに対して「すべてを疑い、自分で真実を見極めて行動しろ」ということを主に教えています。これはティア√でのカイム自身にも当てはまる教えでした。

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 ティア√

 周りの人物を通じてカイムが自身の生きる意味を知る話

 この作品の伝えたかったことが詰まっているルート。このルートは読んでいてかなり辛かったです。ティアが苦しんでいるのを見ていられなかったのもそうですが、今までのルートでかっこよかったカイムの弱い部分が顕になっていたのが一番来ました。ジークには「お前は自分の足で立ってない。殺す価値もない」と言われ、ルキウスには「私はお前がどんな選択をしても納得しただろう。だがお前は何も選択しなかった」と言われてどちらにも言い返すことができませんでした。言い返すこともなにか行動することもできない姿を見ているのは辛かったです。

そんな中エリスに会います。手には見受けした際のお金がありました。世界が終わってしまうかもしれないのにこんなことをしている場合かと言いますが「こんなときだからこそ自分の一番やりたいことをする、私は自分が自分自身で生きていることをカイムに伝えたかった」と言います。これを受けてカイムはティアを助けに行きます。ティア√は他のキャラ全員の成長が見られますがエリスのシーンは特に良かったです。エリス√のグッドエンドより成長したんじゃないかって思います。

ルキウスに意思を認められ、そして倒した後ティアを助けます。都市は既に落下して混沌に包まれようとしていましたが、ティアの犠牲により都市は救われます。カイムはティアの残したこの世界を守るために戦うことを誓います。

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 ここだけの話、ルキウスの国を守るために犠牲は必要という意思は理解できましたが、ジークが上層に攻め込んできた事には理解できませんでした。あの状況だと勝ち筋が無くても攻めるしかなかったんでしょうか。ジークは今までコレットのことも信用していなかったので、コレットのことを信用していたのもなんか変だなと感じました。兵の指揮を上げるために使っていただけかもしれませんが。

  個人的には基本的にこの作品はどのルートもTrueエンドのほうが好きでしたが他キャラにGoodがあるならティアにも用意されてても良かったんじゃないかなとは思いました。

本作はシナリオゲーだと思いますがシーンの質もかなり高いです。メルトとのシーンが欲しかったなぁ。

 

 

かなり面白い作品でした!どの要素をとっても悪い点はないと思います。中でもOPとリシアの成長は本当に良かった。この作品のキャラの生き様は忘れることはないと思います。

 

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